戦国時代の戦のときって、夏場なんかだと汗、死体、脱糞などの臭いとかすごそう。
まさにその通りです。戦国時代の合戦の「現場の臭気」は、現代人が想像する以上に苛烈だったと考えられています。少し整理して説明しますね。
戦場の臭いの実態
夏場の合戦では、気温30度を超える環境で重装備・重労働を強いられるため、まず兵士自身が汗と泥まみれになります。鎧下は麻や木綿の肌着ですが、洗う機会もなく、何日も着続けるので強烈な体臭になります。
そこに、戦場で生まれる以下の要素が加わります。
- 血の臭い:数百〜数千人規模の流血が発生し、鉄臭さが充満。
- 死体腐敗臭:夏場は半日〜1日で腐敗が始まり、ハエが湧きます。処理が追いつかないこともしばしば。
- 糞尿臭:恐怖や腹下しによる失禁も多く、また戦場近くに便所がないため、あちこちで排泄。
- 火薬と焼けた肉の臭い:鉄砲や火矢による焦げ臭、野営地の焚き火の煙などが混ざる。
これらが入り交じるため、戦場は「熱気・煙・血・腐敗・糞尿」が一体となった強烈な臭気空間だったようです。
記録に見る臭いの描写
戦国期の一次史料では「臭い」という言葉はあまり直接書かれませんが、戦後の処理を記した記録には
「屍臭(しかばねのにおい)耐へ難し」
「腐肉の悪気、兵ども病み倒る」
などの表現が見られます。たとえば長篠の戦いや大阪の陣のあとは疫病が流行したという記録もあり、これは死体処理と臭気による衛生悪化が一因と見られます。
臭いへの「慣れ」と「対策」
兵士たちは、ある程度この臭いに慣れていたとも言われています。戦場経験者は「鼻が死ぬ」ほどに慣れる、と表現した古記録もあります。
一方で、野営地では香(こう)や薬草を焚いて防臭・防虫を兼ねた例もありました。僧兵などは経文の香を焚き、侍たちは線香や抹香を「戦場のお守り」として焚いたとも。
参考・参照リンク(戦国時代)
※本カテゴリの記事は上記の公的史料・展示情報を参考に再構成しています。






